FASHION, INTERVIEW, ITEM, MUSIC 2026.10.26
RESONANCE
STONE ISLAND with 3House
ジャンルやカテゴリーに縛られない、浮遊感のある独特なサウンドで、多くのファンを魅了する。最新EP『GAME』のリリースや、ワンマンツアー『PLAY』の開催など、一層精力的に活動を続ける今年は、さらなる飛躍の年に。〈STONE ISLAND〉のシーズンビジュアルにも登場するなど、ファッションのシーンからも、その動向に注目が向けられている。
Starring 3House
Photo Genki Nishikawa
Styling Jun Ishikawa
Hair Arisa Kondo
PropStyling Mamoru Hinata
Model 3House
Edit Shuhei Kawada, Naho Minagawa
Interview & Text Shuhei Kawada
“聴いてくれる人に自分で正解を作ってもらいたい”
JACKET ¥132000, PANTS ¥90200 / STONE ISLAND
JACKET ¥902000 / STONE ISLAND GHOST DENIM PANTS ¥83600 / STONE ISLAND SHOES / STYLIST’S OWN GLASSES / MODEL’S OWN
感情をベースに
感情が入る隙間を
9月にリリースされた新作EP『GAME』でも、これまで積み上げてきた音のつくり方をベースに、独特の浮遊感を感じさせる心地よいリズムや、作品全体を通しての強度に磨きをかけている。R&Bやソウルというカテゴリーでくくるだけでは、あまり3Houseというアーティストを的確に掴めている気はしない。「親が聞いていたようなブラックミュージック、それこそR&Bとかを、自分も幼少期から聞いていて、今の僕の原点になっています。それが染み込んだまま育って、自然にそういう流れはできているかもしれません」と自分を形成する要素に触れつつ、実際の制作のプロセスにおいて、最も重要になるのは自身のマインドだ。「今の気分はこういう気分みたいなことがあるとして、日々それって違うものじゃないですか。その中から、その時の自分はこういう気持ちだから、こういう曲をやりたい、みたいなことが感覚的に自分の中にあるんです。プロデューサーのGoodyと、そのマインドに対して音をはめていくような作業からはじまります」。上がっていることもあれば落ちていることも、もしくはその合間や、変化していく心情も無数にある。3Houseにとっては、言葉にし難い感情こそが、音に変換する対象であり、自分自身を表現できるものなのだろう。こうした無形のものを、アウトプットに変換するという作業は、彼にとって身近なもの。「幼少期から絵を描くのがとても好きでした。両親の教育的な方針で、小学校にいくまで文字を書かせないというのがあったんです。それで自分が表現するために、絵を描いていたりとか、頭の中にあるものを形にする、目に見えるものにするというのは好きな作業です。音楽もそうじゃないですか?何もないところから形にする、それが楽しくてやっていますね」。音による非言語のコミュニケーションが、今では多くの人の共感を呼ぶようになった。彼のリリックは、言葉に必要以上の意味をもたせたくないとでもいうように曖昧な表現が目立つ。だからこそ、それを聴く人々は自身の感情や心情を重ねて、自分の中へと落とし込むことができる。「抽象的な表現をしているのも、受け取る側に正解を伝えたり、言い切ってしまうと、その時しか聞けなくなってしまうからです。聴いてくれる人に自分で正解をつくってもらいたいんです」。非言語の表現は、時に言語よりも的確に響き、雄弁だ。今まさに多くの人々の心を掴んでいるのは、人間が誰しももつ感情のさまざまな側面にリーチするストーリーを彼が生み出しているからなのかもしれない。
“自分にしかできない表現、自分がやるから意味があること”
JACKET ¥286000, T-SHIRT ¥33000, PANTS ¥85800 / STONE ISLAND SHOES / STYLIST’S OWN
DENIM JACKET ¥170500, DENIM PANT ¥104500 / STONE ISLAND
地に足をつけ
挑戦を続ける
自身を取り巻く環境が少しずつ変化してきていることを自覚しつつ、地に足のついた状態をしっかりとキープする。「もちろん嬉しいんですけど、急にポーンっていった感覚もないし、僕の中ではずっと続けているだけなんです。やっとスタートラインに立てたような気持ちで、世界は広いですし、自分は全然まだまだだなとも思います」。音楽の道を選んだ時から変わらない、ピュアなマインドは健在だ。「地元の沖縄の仲良い友達とか、連んでいた人たちが、機材を買って音楽をやりはじめたんです。最初は本当に仲間と遊びでやってただけで、自然な流れというか。友達の家に行ったらビートつくってる奴がいたり、レコーディング機材があったり、本当に恵まれてますよね」。客観的に見れば、シーンでいきなり火がついたように思えなくもないが、彼にとっては地続きで、自分がやってきたことが少しずつ広がりを見せてきただけのこと。その上で常に成長するための刺激は探し続ける。「今回のEPだと、自分のスタイルを残しつつ新しいことだったり、今までやっていないけど面白いと思えるようなことをやっていこうと思っていました。たとえば今まで使ったことない音を入れてみたり、昔つくったデモの曲を引っ張り出して、今の感覚でアレンジしてみたりとか。結局同じことをやっても成長しないので。自分が好きで同じことをやるのもいいことだとは思いますけど、それだと退化してしまうような気がしていて」。意識的に新しいことを取り入れながら、自分自身を更新していく。
DENIM JACKET ¥379500, DENIM PANT ¥136400 / STONE ISLAND GLASSES / MODEL’S OWN
JACKET ¥319000 / STONE ISLAND
今回3Houseをモデルに撮影した、〈STONE ISLAND〉とのファッションストーリー。ブランドに対しても、この彼の成長への探究心という点において、シンパシーを感じている。「一緒に仕事をさせてもらって、素材に対するこだわりみたいなのが見える瞬間がたくさんありました。機能性などを重視しながら、カッコいいデザインをつくっていくことへの挑戦だったり、探究心、新しいことに対して、面白そうだからやってみようという実験的な取り組みの部分はとても親和性を感じています。最初はMVを撮る時の衣装で、洋服をお借りしたりとか交流がある中で、一度渋谷PARCOでライヴを一緒にやらせていただいて距離がグッと縮まりました」。〈STONE ISLAND〉が主催したこのライヴは、予想を大幅に上回るファンが殺到し、安全面への配慮から予定時間を早めてパフォーマンスを切り上げたのだという。そんなところから深まっていった〈STONE ISLAND〉との取り組みも大きな反響を生み、2026AWシーズンのキャンペーンにも起用され、その影響力を確かなものにしていっている。「自分にしかできない表現、自分がやるから意味があることを軸に置いてます」と3Houseは言う。まだ序章に過ぎない彼の旅路は、どのような広がりを見せていくのか。挑戦を繰り返しながら、拡張していく彼の世界や、彼が見た景色、感情がどんな音になって我々のもとに届くのだろう。
PROFILE
3House
ジャンルやカテゴリーに縛られない、浮遊感のある独特なサウンドで、多くのファンを魅了する。最新EP『GAME』のリリースや、ワンマンツアー『PLAY』の開催など、一層精力的に活動を続ける今年は、さらなる飛躍の年に。〈STONE ISLAND〉のシーズンビジュアルにも登場するなど、ファッションのシーンからも、その動向に注目が向けられている。
STONE ISLAND JAPAN
0120-988-943
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