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Eric Scaggiante Photo Exhibition『Breakers』 Eric Scaggiante Photo Exhibition『Breakers』

CULTURE 2026.9.2

Eric Scaggiante Photo Exhibition『Breakers』

Supported by iichiko SUPER at WAG gallery

photo Eric Scagiante
text Naho Minagawa

7月24日から26日の3日間、原宿のWAG GALLERYにて、フォトグラファーEric Scaggianteによる写真展『Breakers』が開催された。本展をサポートしたのは、重厚で深い余韻が楽しめる、本格麦焼酎「いいちこスーパー」。会場では、本展のために考案されたオリジナルカクテルが振る舞われ、来場者たちの交流の場を彩った。

初日の24日に行われたレセプションには、多くの人が会場を訪れた。作品の前でじっくりと足を止める人もいれば、グラスを片手にEricや友人たちとの会話を楽しむ人も。会場では、本展に合わせて制作されたZINEも限定100部で配布された。写真を見て、誰かと話し、またグラスを傾ける。そんな光景がそこかしこに広がり、会場は終始心地よい熱気に包まれていた。

高校卒業後、自転車関連企業で働いていたEric。そこで得た初任給でカメラを購入し、2020年、コロナ禍をきっかけに故郷のヴェネチアへ戻ったことから、写真との距離をさらに縮めていった。街を歩きながら、自分の目に留まった人や風景へレンズを向ける。そうして写真を撮り続けるなかで、フォトグラファーとしてのキャリアを歩みはじめた。

街を歩き、自分の興味を引いたものへカメラを向ける。そんなEricの写真との向き合い方は、今回の『Breakers』にもつながっている。Eric本人も『Breakers』について、「写真を通して、自分なりの視点で現実の出来事を探り、観察すること。その面白さを改めて感じさせてくれる作品でもあります」と語っていた。

本展でフォーカスしたのは、パキスタン・バローチスターン州のガダニビーチにある、世界最大級の船舶解体場と、そこで働く労働者たち。役目を終えた巨大な船はこの場所へ運ばれ、労働者たちの手によって少しずつ解体されていく。ガスバーナーで切り分けられた船体はその姿を変え、やがて別の場所で新たな役割を担っていく。

写真に写るのは、解体途中の巨大な船や錆びついた船のパーツ、解体ヤード、そしてそこで働く人々の姿だ。巨大な船を前にすると、そこに立つ労働者たちは驚くほど小さく見える。一方で、写真を追ううちに目に残ってくるのは、船そのものの迫力だけではない。そこで働く人々の表情や佇まい、そしてその場所で繰り返される日常の風景だ。

巨大な産業の風景と、そのなかで働く1人ひとりの姿。その両方を捉えた写真からは、ガダニビーチという場所のスケールだけでなく、役目を終えたものが解体され、別のかたちへと変わっていく、この場所ならではの時間も感じることができる。

また会場では、いいちこによるオリジナルカクテルも振る舞われた。カウンターではそれぞれ好みの1杯を選び、飲み比べながら会話を交わす来場者の姿も見られた。

今回用意されたのは、「iichiko SUPER」をベースにした3種類のオリジナルカクテル。なかでも印象的だったのが、作品の舞台となったパキスタンでも親しまれているRooh Afzaというバラの香りと鮮やかな赤色が特徴のシロップを使った「iichiko SUPER Roohafza」の1杯だ。そのほかにも、レモンとスパイスを合わせた爽やかな「iichiko SUPER Shikanji」、佐賀県産の銘茶であるうれしの茶をベースにした「iichiko SUPER Japanese Green Tea」と、それぞれ異なる味わいが用意された。

作品の舞台となったパキスタンと、展示が行われた日本。異なる土地を感じさせるカクテルもまた、今回の展示と空間をつなぐひとつの要素になっていた。

レセプションを終えた後の週末2日間にも、展示を目当てに訪れた人から、原宿での買い物途中にふらりと立ち寄った人まで、さまざまな人が会場を訪れた。

Ericも今回の展示を振り返り、「この展示をきっかけに、それまで出会うことのなかった多くの人たちと出会えたことも、とても嬉しく思っています」と話す。また、会場で配布されたZINEについても、「持ち帰ってくれた人が、いつか家で写真を見返したときに、最初に見たときには気づかなかった何かを新しく見つけてくれたら、とても嬉しいです」と続けた。

Ericの写真を知っていた人も、この日初めて目にした人も、作品の前では同じように足を止める。訪れたきっかけはそれぞれ違っても、3日間を通してWAG GALLERYには、写真をきっかけに、それまで接点のなかった人たちが同じ空間を共有する時間が生まれていた。写真を見ることと、人と話すこと。その間にある時間まで含めて、『Breakers』という展示は形づくられていた。

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