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DIME × adidas Skateboarding DIME × adidas Skateboarding

FASHION 2023.6.26

DIME × adidas Skateboarding

遊びの延長線上に見えた
進化への欲求

5月15日のローンチからまもなく、ほとんどの商品が完売してしまった、カナダ・モントリオール発のスケートカンパニー、〈DIME〉と〈adidas skateboarding〉のコラボレーション。アイテムがほしかった人にとっては、手遅れ感があるかもしれないが、今回のコラボを記念して〈DIME〉の共同設立者の、フィル・ラヴォイとマーク・レジンバルの2人にメールでいくつかの質問を投げかけた。今後彼らと直接会えることを願って、まずは今回のコラボはもちろん、〈DIME〉について知るきっかけにしてほしい。

 2005年頃 “thedimestorecrew.com”という自分たちのwebサイト上に、ユーモアのあるスケートクリップをアップしはじめたところから、〈DIME〉のストーリーははじまった。2009年には初のフルレングスビデオを世に放った。スケートビデオを撮りながら、それに合わせてマーチャンダイズを制作していたのが、〈DIME〉の原型だ。

 10年以上の歴史を更新しながら、VANSやREEBOK、New Balanceなどとコラボを実施してきた。今回初となる〈Adidas Skateboarding〉との協業においても、気負うことなく彼ららしいやり方を提示した。「〈Adidas Skateboarding〉がこのコレクションのクリエイティブに対して、私たちを信頼してくれたことはとても光栄でした。常にベストだと思えるブランドと協業できたことに感謝しています。そしてこのコラボレーションは、すべてのプロセスにおいて、彼らのプロフェッショナリズムとの共鳴によって、容易で楽しいものとなったのです。『これを本当にアディダスに送るのか?』と自分たちに問いかけつつも、思いついたバカげたアイディアを実際に送っても、彼らは全く動じませんでした。“これがブランド同士の良いパートナーシップの在り方だ”と理解を示してくれるのです」。アディダスの名作、SUPERSTARをベースに、シボ感のあるレザー、ゴールドのロゴ、クリアソールという洗練されたデザインに、もはや〈DIME〉のアイコンとも言える『エッケ・ホモ』と題されたフラスコ画の修復版を模した、ロゴがシュータンに鎮座する。またキャンペーンのムービーにおいても、彼らの言葉を借りれば“バカげたアイディア”の一端を垣間見ることができる。

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 仲間内で楽しんではじめたことを、自分たちのスタイルに磨きをかけながら続けていく。だんだんとその熱量も増している。「ただ楽しんでTシャツをつくっていたところから、デザインへの情熱が増していきました。立ち上げた当初より洋服のクオリティやデザインのレベルは格段と進化しています。しかしまだピークには達しておらず、情熱を注いでいくことで発展できると自信をもっています。スケートもデザインも、私たちみんなが大好きで、ただ楽しいから情熱的でいられる。創造と発見の終わらない旅ですね」。プロダクトのデザイン同様、もちろんスケートに対する愛情は失わない。パンデミックの影響でストップしていた、『Dime Glory Challenge』も再開し、多くの観衆を集めている。「イベントをはじめた頃からサポートしてくれているローカルの人々のおかげで開催できています。もっと多くの人に参加してもらうために、違う都市でもこのイベントを開催できないかと動いているところです」。日本に来てイベントを開催するのが待ちきれないと最後に締め括ってくれた。カナダ・モントリオールの地から届けられる情熱を、体感してみてはいかがだろうか。

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