Conversation with Kuboraum directors Sergio Eusebi + Livio Graziottin
Full length version of the interview with Kuboraum from GRIND Vol.108
Interview & Text Hiroyoshi Tomite
内的世界を旅する光は、果たして本当に暗いのか
Is the light that travels through the inner world really dark?
ベルリン中心部に本社を構え、スタジオ、ショールーム、ギャラリーを兼ねるこの特異なブランド『Kuboraum』は、これまで12年以上に渡り、ヨーロッパの電子音楽シーンやアート、パフォーマンス、ファッションの架け橋となるようなコラボレーション「KUBORAUM Editions」シリーズを通して、独自の立ち位置を形成してきた。そんな彼らが5月17日に満を持して「Sound Residency」と題して、初となるコンピレーションレコードを発売した。
数々のエクスペリメンタルミュージック界を轟かせるアーティストとのコラボレーションの背景について、世界を飛び回るオーナーのSergioとLivioの2人にインタビューを試みたところ、狂気にも近いほどの熱量で音楽、ひいては文化芸術に対する思いが溢れ出た回答をもらえた。誌面では文字数の都合上カットせざるを得なかった回答を原文の意図を損ねない形で、Webでほぼ全文公開する。ファッションとしてのみならず、文化を形づくることに本気で取り組んできた彼らのブランド哲学を垣間見た。
ー Kuboraumは創立以来、様々なクリエイティブチームや個人。組織とコラボレーションを重ねて、創造的な対話を発展させ続けています。近年ではJunya WatanabeやウガンダのNyege Nyege Festivalとのコラボが記憶に新しいですが、こうした時期についてまず教えてください。
これまでの12年間においてKuboraumはアイウエア、アート、音楽が交差する物語を、数々のコラボレーションやイベントを通じて共有できる体験を紡いできました。エンターテイメントやマーケティングのためではなく、目的は常に文化をつくり出し、共有することでした。ブランドをプラットフォームとして利用することで、Kuboraumコミュニティにおける美学や価値観を定義して、伝えることを目指してきたのです。
長年、ほかのファッションブランドとのコラボレーションを控え、代わりに音楽や現代アートのシーンからアーティストとのコラボレーションを通じて自分たちの作品を「汚染」してきました。しかし、心の奥底では、もしコラボレーションするとすれば、Junya WatanabeとComme des Garçonsグループだと感じていました。彼らの作品に敬意を抱き、視覚、デザイン、思考、コミュニケーション、チームワーク、ビジネスの進め方、そして何よりもファッション業界の季節やトレンドに捉われない独自の方法において、彼らを手本としてきました。その独特のアイロニーと一貫してほかのブランドとは異なる存在感が、彼らに共感する理由です。
2023年、パリメンズファッションウィークで初のJunya Watanabe とINNERRAUM Berlinのコラボが発表され、そこでInnerraumに捧げた素晴らしいコレクションが公開されました。前シーズンでは、KUBORAUMもJunya WatanabeのメンズウエアAW24ショーの19ルックに登場しました。渡辺淳弥という巨匠との仕事は、夢が叶ったようなものです。このクリエイティブな交流の機会を誇りに思い、感謝しています。
ー なぜ音楽がブランド哲学にすでに組み込まれていると感じていますか?
KuboraumとInnerraumは、ビジネスを行うためではなく、表現するための必然性から生まれました。ブランド自体、結局人としての背景・何者であるかに起因し、左右されます。そういう意味で音楽は常に私たちにとって重要な要素であり、直接行動に反映されます。切っても切り離すことができない自分たちの一部なのです。
僕らは特定のジャンルに厳密に結びつかない“汚染された音楽”を好みます。私たちの生活、交流する人々、訪れる場所、聴く音楽によって汚染されているように、音楽もまた同様です。
「この地球上で、そして宇宙では、あらゆるものが繋がり、あらゆるものが動き、あらゆるものがその動きに関連した音を持っている」アリストテレスが提唱した 『天球の音楽』という概念について考えてみましょう。これは、天体のバランスとその動きが一種の音楽によって駆動されると見るものです。ある意味では、音が動きを生み出すとも言い換えることができるでしょう。
私たちは全体の一部であり、ほかから切り離されたものではない。目的自体のための創造を不自然だと考えています。だからこそ、音楽と文化に深く結びついた美学として何かを創り出す力を信じています。音楽は、新しい文化、新しい美学、新しい生き方の到来を最初に感じ取ることができる媒体かもしれません。私たちは、ジャンルに厳密に縛られず、常に混じり合った音楽を好みます。それはちょうど、私たちのすべての行動が私たちの生活、付き合う人々、訪れる場所や聴く音楽に影響されているのと同じです。
“What do you mean by ‘dark’? We do privilege music that provokes thought and carries within itself an aesthetic, cultural, and political message, as opposed to mere entertainment music. That being said, we are full of radiating light inside, and for this reason, we are not afraid to embark on a journey with ourselves, delving into our thoughts through music.“
ー アルバム発売に先んじて、象徴的な2つのデュオSpace Afrika と LABOURのトラックがリリースされました。アーティストとのコラボレーションについて教えてください。彼らとどのように繋がり、どうして彼らに惹かれましたか?
Space Afrika と LABOURの両方とも音楽制作における共通する本質的なジャーニーに直接繋がっています。Space Afrikaについてはアンビエントやダンスという異なるジャンル間における旅を想起させます。哀愁と愛に満ちたアルバム「Honest Labor」を初めて聴いた時、学校で初めてミックステープを交換した友達のように親密に感じました!
一方、LABOURは、Kuboraumと同様に、その多文化主義、新鮮で文化的、芸術的、多面的、多面的で融合的な美学を通じてベルリンの本質を表現しています。音楽パフォーマンスとアートパフォーマンスの間、超現代と古代の間、ライブパフォーマンスと儀式の間を橋渡しする存在であり、単にそうした枠を超えています。
ー これまでにKuboraum Sound Residencyに名を連ねているアーティストは、ダークでユニークな世界観を持っています。アーティストに共有したアイディアやコンセプトは何ですか?
“ダーク”とは何を意味するのでしょうか? 私たちは、単なるエンターテイメント音楽ではなく、美学、文化、政治的メッセージを内包した音楽を重視しています。仮にダークといっても内部に放射する光で満ちており、自分たちの中にインナージャーニーすることに恐れを感じません。Sound Residencyに参加したアーティストは、音楽面だけでなく、美学面でも「彼らが何を表現しているか」に共鳴したアーティストを招待しました。
Kuboraumのために独占的なトラックを制作するようお願いしましたが、テーマは特に与えませんでした。Sound Residencyを通じて共有したいものは、異なるジャンル間の往来と表現の自由です。これらすべてが一貫性を失うことなく有機的に共存することができます。
ー アーティストとのコラボレーションで特に印象に残っている経験を教えてください。
音楽的な観点でいえば、Regisのメンバーとしても知られるカール・オコナーとのコラボレーション。そして芸術的なコラボレーションに関してはエミリアーノ・マッジとの関係が特別な意味をもっています。カールとエミリアーノとの友情は、Kuboraumの創設初期にはじまりました。当時、彼らはすでに確立されたアーティストであり、私たちはまだ比較的新しいブランドでした。彼らの芸術的寛大さのおかげで、私たちは今日の姿に進化することができました。彼らが私たちを信頼する感性をもっていたからです。
2人とは無数のプロジェクトで協力してきました。最初のイベントは、2015年8月21日にベルリンの私たちのスペースでカールとともに行いました。この場所は「Kraftwerk」というAtonal会場のすぐそばでした。長いシリーズの最初として、大成功を収めるクラシックイベントになりました。また、ベルリンの私たちのスペースでDownwardsの25周年を祝ったり、「Tresor / Globus」でのプロジェクト10周年を記念するイベントも開催したりしました。さらに、カールはEinstürzende Neubautenのプロデューサーであるボリス・ウィルスドルフとMy Discoのリアム・アンドリュースと共有する新しいプロジェクト、EROSの世界初演もイベントで披露してくれました。
エミリアーノとは、はじめてのギャラリーウィークエンドイベントをキュレーションし、彼のSpettro Sound Systemパフォーマンスをベルリンにはじめてもち込みました。このパフォーマンスでは、彼はセラミックの殻に内蔵されたマイクを使用して音景をつくり出しました。その後も、パレルモで開催された遊牧芸術の欧州ビエンナーレ「Manifesta」のオープニングや、ミラノのストア実現のためのコラボレーションなど、数々のコラボレーションが続きました。ミラノのストアでは、鏡の海がエミリアーノの彫刻を空間全体に浮かせているような設定になっています。そのほか、2023年の東京のDover Street Marketでのパフォーマンス以外にも、無数のコラボレーションを行いました。Salòは2023年9月にKuboraum Editionsからリリースされた初のアルバムで、各コピーはエミリアーノによって手描きでペイントされ、手書きで番号がつけられた限定版ダブルLPビニールです。エミリアーノは、ある意味でKuboraum Editionsを立ち上げるきっかけとなった存在であり、彼の無数の芸術的・音楽的プロジェクトをサポートし共有できることを誇りに思います。
ー 製品としてのアイウェアと音楽制作の間に何らかの共通点を見つけることはできますか? ベルリンという都市を拠点にして、音楽やアート文化との接点を見つける際に意識していることは何ですか?
先ほど述べたように、私たちは人生において全てが繋がっており、何も独立して存在することはできないと強く信じています。このため、存在する用途に限られるものは、無意味でありナンセンスだと考えています。
私たちは、音楽とアート、ファッション、眼鏡など、異なる分野や媒体が交差する場所に関心をもちます。私たちは、これらの分野が互いに影響し合い、新たな創造的な可能性を刺激すると信じています。ベルリンという都市は、そのマルチカルチャーな環境や創造性の豊かさから、このような交差点の場所として理想的です。私たちは、この都市のエネルギーと文化的多様性に触発され、自分たちの作品やプロジェクトに反映させることを常に意識しています。
ー 将来、Kuboraum Editionsレーベルをどのように拡大していく予定ですか? 今後の計画や展開について、もうすでに共有できる情報はありますか?
レーベルをパフォーマンスアートと音楽の交差点におけるプロジェクトのためのプラットフォームとして発展させていくことを目指しています。これらのプロジェクトは、特定のカテゴリやジャンルにハマらないため、容易にスペースを見つけることができないものです。
また実験音楽シーンのアーティストとの協力を通じて、Sound Residencyの物語を推し進めることを望みます。音楽の多様性と、完全に異なるジャンルを横断しての表現の自由を共有することを目指しています。
すでに、次の計画を立てており、これにはRainy MillerとケニアのシンガーソングライターでプロデューサーのLord Spikeheartが含まれます。またアルバムに関しては、Emiliano MaggiとCosimo Damianoによる電子音楽プロジェクト「Canzonieri」のデビュー音源のリリースを予定しています。彼らは、60回目のヴェネツィア・アート・ビエンナーレのオープニングにて、伝説的なドラマーのヴァレンティナ・マガレッティと一緒に演奏しました。
こうした取り組みを通じて、私たちは常に異なる物の繋がりを促進して、多様性と自由な表現を支持することに取り組んでいます。
【楽曲情報/ Profile】
Kuboraum Sound Residency
Format: 2xLP / Digital
Label: Kuboraum
Cat. No: RAUM003
Release Date: 17 May 2024
A1. Moin – Lapsed
A2. Space Afrika – <3 less
A3. V/Z – All the Rest of It
B1. LABOUR – Mass and Mess, Dispersion of Subjectivity
B2. Alessandro Adriani – Impressioni Dinamiche
C1. Emma dj – (untitled)
C2. MC Yallah x Debmaster – Nzimba Zinyota
C3. Ziúr – Vacuum
C4. Quelza – Boiling Ice in Frozen Cup
D1. μ-Ziq – Never
D2. Regis – Let Love Decide
D3. Lucy Railton – Medieval Sui
ー Kuboraum has been collaborating with various creative teams, individuals, and organizations since its inception to continuously develop your creative dialogue. Very recently collaborations included working with fashion brands such as Japan's Junya Watanabe and imprints such as Uganda’s Nyege Nyege. What is the context of these collaborations that led to the launch of a music imprint?
For the past 12 years, Kuboraum has been weaving a narrative that intersects eyewear, art, and music through numerous collaborations, events and shared experiences. Unlike entertainment or marketing purposes, our objective has always been to create and share culture, using the brand as a platform to communicate an aesthetic, values, and culture that define and shape the Kuboraum community. Until last year, we avoided collaborating with fashion brands, apart from a very early collaboration with the Japanese avant-garde brand Julius: a collaboration between two avant-garde design brands that were precursors, born out of a deep, enduring friendship and shared interests in the musical field.
For years, we refrained from collaborating with other fashion brands, opting instead to contaminate our work through collaborations with artists from the music and contemporary art scene. However, deep in our hearts, we always knew that if there was one fashion brand with which we would be open to collaborate, it would be Junya Watanabe and the entire Comme des Garçons group. We have long admired their work and considered them an example to us in their approach to seeing, designing, thinking, communicating, teamwork, conducting business, and, above all, in their ability to remain somewhat detached from the fashion industry's seasonal and trend-driven dynamics. With their unique irony, they are consistently recognized for being different from everyone else, which is why we have always felt a sense of affinity with them.
In 2023, the first Junya Watanabe INNERRAUM Berlin collaboration was presented during Paris Men’s Fashion Week, unveiling an incredible collection entirely dedicated to nnerraum, for which we are extremely grateful. Last season, KUBORAUM was also featured in 19 looks from Junya Watanabe’s Menswear FW24 Show. Working with a master like Junya Watanabe has sincerely exceeded all our expectations, it is a dream come true, and we are truly proud and honored to have the opportunity for this creative exchange with Watanabe san and his team at Junya Watanabe.
ー Why do you feel music is already embedded into the brand philosophy?
Kuboraum and Innerraum are born not from the push to make business, but from a profound, sincere, and natural need for expression—a need to create and communicate, just as what we do derives from our own background, from who we are. Music has always been an integral part of us, and this translates directly into what we do. It cannot be separated from us because it’s just a part of who we are.
On this planet and in the universe, everything is connected, everything moves, and everything has a sound related to its movement. Think about Aristotle’s concept of ‘Musica Universalis’, or harmony of the spheres, which sees the equilibrium of celestial bodies and their movements as driven by a form of music. In a way, we can say that sound, in turn, produces movement.
We believe it’s unnatural to create things as ends in themselves, not being part of the whole and disconnected from the rest. That’s why we believe in creating something that serves as a messenger of an aesthetic deeply intertwined with music and culture.
Music is perhaps the first medium through which we perceive the arrival of a new culture, a new aesthetic, a new way of being. We prefer music that is contaminated, that is never strictly linked to a genre, just as everything we do is contaminated by our lives, by the people we hang out with, the places we visit, and the music we listen to.
ー You just released the first two tracks from two iconic duos: Space Afrika & LABOUR. Can you tell us about your collaboration with these artists? How did you connect with them and what made you attracted to them?
Every collaboration starts with a great friendship born out of mutual respect. This naturally leads to an exchange and the will to share and create something together. Being over 12 years actively shaping the cultural panorama through curatorial practices, we are proud to see how artists perceive Kuboraum more as a leading voice in the music and art world rather than a fashion brand. After countless collaborations, this is why Kuboraum Editions was born, from the will to close the circle with a precise and coherent view detached from marketing or trends, to become that cultural entity that we have always represented.
Both Space Afrika, on the one hand, and Labour, on the other, are directly connected to a common essence, which is the quality we love most in musical production: the journey.
In Space Afrika's work, there is so much contamination that it feels like an endless journey between different genres. While their music is usually defined as ambient, we found ourselves dancing and traveling more than ever at a Space Afrika live show – a deeply personal and profound journey filled with pathos, love, and music. The first time we listened to Honest Labour, we experienced such a feeling of communion with that music that it felt like it was tracing our own lives. From that moment on, Josh and Josh became like childhood friends - friends with whom you exchanged your first mixtapes at school!
Labour, on the other hand, engages in a dialogue with our ancestral soul, evoking the spirit that once participated in the ancient rituals of our planet's beginnings. It invites this soul to partake in new and ultra-contemporary liturgies, such as inclusion in the sound activation at the Martin Gropius Bau and participation in the procession of appropriation of the entire Kraftwerk through the Sungazing performance.
Labour, like Kuboraum, represents the essence of Berlin through its multiculturalism and fresh, cultured, artistic, multifaceted, polyhedric and syncretic aesthetic. Bridging between sound performance and art performance, between the ultra-contemporary and the ancient, between live performance and ritual, Labour is beyond.
ー The artists you have worked with so far, who are included in the Kuboraum Sound Residency, have kept a dark and unique worldview. Did you share a concept or theme and then ask the artists to provide music, or is it both? If so, what ideas or concepts did you share?
What do you mean by ‘dark’? We do privilege music that provokes thought and carries within itself an aesthetic, cultural, and political message, as opposed to mere entertainment music. That being said, we are full of radiating light inside, and for this reason, we are not afraid to embark on a journey with ourselves, delving into our thoughts through music.
Each artist who contributed to the Kuboraum Sound Residency was invited by us because of what they represented, on a musical level but also on an aesthetic level. Each artist was only asked to produce an exclusive track for Kuboraum, we didn’t give a theme or whatsoever. What we love and what we aimed to share through the Sound Residency is musical diversity and total freedom of expression across completely different genres, all of which can organically coexist without resulting in inconsistency.
ー Can you tell us about a memorable collaborative experience you had with an artist?
The very first friendship and collaboration with Karl O'Connor, also known as Regis, from a musical standpoint, and the artistic collaboration with Emiliano Maggi hold a special place in our hearts. The friendship with Karl and Emiliano was born at the very beginning of Kuboraum, when they were already well-established artists, and we were still a relatively small new brand. Thanks to their infinite artistic generosity, we evolved into what we are today because they had the sensitivity to trust us.
With both of them, we have worked on countless projects. The first event curated by Kuboraum in Berlin at our space just a few steps away from Kraftwerk and therefore from the Atonal festival, was with Karl on August 21st, 2015. It was the first of a long series of ATONAL OFF events that became a highly successful classic with a special and completely different program each time. With Karl, we also celebrated the 25th anniversary of Downwards at our space in Berlin, as well as the event curated by Kuboraum for the 10th anniversary of the project at Tresor/Globus. Karl honored us with the world premiere of the new extraordinary project he shares with Einstürzende Neubauten producer Boris Wilsdorf and Liam Andrews of My Disco, EROS!
With Emiliano, on the other hand, we curated the first event during a Gallery Weekend, bringing his Spettro Sound System performance to Berlin for the first time. In this performance, he created a soundscape by interacting with microphones contained within ceramic shells, sculptures part of his production as a contemporary artist.
Many collaborations followed, including the performance during the openings curated by Kuboraum in Palermo at Palazzo Mazzarino for the European Biennial of Nomadic Art ‘Manifesta’; the collaboration for the realization of the store in Milan where an ocean of mirrors sees Emiliano's sculptures floating throughout the space; countless collaborations including the performance at Dover Street Market in Tokyo and the setup of the Kuboraum Space at DSM; the opening festival of our Kuboraum Innerraum Gallery in Mexico City, during which together with Emiliano we curated an Artist Residency and two different performances, one solo playing his tree sculpture and one with ‘Canzonieri’, the project he shares with Cosimo Damiano.
Not to mention everything we have done together with the art rock band Salò, of which he is the singer and creator, which is also part of his artistic narrative being an art performance: Ubiquitous Baronato at Terraforma and the enchanting and dramatic closing live on the main stage of Terraforma. Salò is also the first album of Kuboraum Editions, released in September 2023 as a limited edition double LP vinyl, with each copy hand-painted and hand-numbered by Emiliano Maggi.
Emiliano, in some way, was the spark, the actor who more than anyone else pushed us to launch Kuboraum Editions. We are honored to be able to support and share his countless artistic and musical projects.
Both Karl and Emiliano are characterized by an infinite artistic generosity, both faced with the opportunity to do and share something beautiful, in the purest love for art and for the audience, they cannot hold back because they are genuine artists, completely devoted to what they do and above all to the experience they offer to their audience.
ー Can you find some kind of intersection between eyewear as a product and music production? Based on the city of Berlin, what are you conscious of in finding connections with music and art culture in its proximity?
Going back to what was mentioned earlier, we firmly believe that in life everything is connected and nothing can exist independently from one another. For this reason, we think that anything that is an end in itself and its use is rather useless and nonsensical.
ー How do you plan to expand the Kuboraum Editions label in the future? Do you have any future plans and developments that you can share with us already?
We will continue to evolve to provide a platform for projects at the intersection of performative arts and music, which cannot easily find space because they don’t fall in a specific category or genre.
We will also continue to release albums as artist editions, alongside bringing forward our narrative through the Kuboraum Sound Residency collaborating with artists from the experimental music panorama. We will keep embracing music of all genres, as a political choice, rejecting categorization to foster connections among differences.
We’re already planning the next Digital Sound Residencies that will showcase multidisciplinary artist Rainy Miller and Kenyan singer, songwriter, and producer Lord Spikeheart. As for albums, we are looking forward to the debut release of ‘Canzonieri’, the electroacoustic project by Emiliano Maggi and Cosimo Damiano, who will also perform together with the legendary queen of drums Valentina Magaletti in Venice during the opening weekend of the 60th Venice Art Biennale. Stemming from Kuboraum’s manifesto as a continuum of the 2022 festival and following the launch of Kuboraum Editions, this year’s festival will focus on dance and participatory performance to dissolve the boundaries between performer and audience.