Y-3
新旧を調和させ
スポーツスタイルを切り拓く
ハイエンドなファッションとスポーツスタイルを融合させた先駆者として、立ち止まることなく進化を続ける〈Y-3〉。3章に分かれて構成された、2020AWコレクション。各章ごとに、伝統的なスポーツ競技を象徴する要素と都会的要素を掛け合わせ、デザインに落とし込んだ。〈Y-3〉独自の視点で提唱される、先進的なアクティブウェアを紐解く。
第1章は「アーチェリー」、第2章は「バスケットボール」と「フェンシング」、第3章は「柔道」と、各章において、歴史あるスポーツ競技から着想を得たものをクリエイションに落とし込んだ今季のコレクション。伝統的なアクティブウェアに見られる本来の機能性はもちろん、そのスポーツならではの動きや美学までもがインスピレーションとなって、シルエットやデザインに反映された。
その一方、スポーツテイストでありながらも、スマートで、どこか優雅な品格が感じられるのは、機能性やディテールに反映された現代的な要素によるもの。意表を突く異素材ミックスや深みのある落ち着いたカラー、グラフィティなど、細部に施された要素が全体に働きかけ、都会的なムードを演出している。
伝統を重んじながらも、機能やデザインにおいて先進的かつ現代的である絶妙なバランス感覚は、確固たる歴史と実績があるからこそ成立する。そしてこのバランス感覚こそが、スポーツスタイルの新たな可能性を提示するうえで、欠かせない軸なのではないだろうか。堅実に、しかし挑戦的に、Y−3はアクティブウェアを、着実に次の段階へと推し進めている。
「アーチェリー」にインスパイアを受けた鮮やかなアシンメトリックデザインが特徴。一方、暗闇でも光を放つ反射素材を多く用いることで、ナイトランニングに適する都会的要素を取り入れた。
人目を引くグラフィティを手がけたのは、山本耀司と頻繁にコラボレーションを行う日本人アーティスト、内田すずめ。「都市」というキーワードのもと、アナログとデジタルのテクニックを駆使しながら幾何学的で洗練された都会的なムードを演出した。
スポーツの実用性と都市で行うアウトドア活動の機能性を融合させた「第3章」。機能的なディテールが掛け合わされ、シンプルな中にも美しい強さがある。
今季コレクションにおいて注目したいのがフットウェア。第3章では、アディダス プライムニット製の着脱可能なソックが特徴の「Y-3 RUNNER 4D(ランナー 4D)」の最新モデルと、新作「Y-3 ノトマ(NOTOMA)」ブーツが登場。コーディネートのアクセントとして、活躍してくれるだろう。