今回Canonの新作コンパクトデジタルカメラ『PowerShot V1』を使用して、GRINDでの撮影を行う機会を得た。ファッションシュートの詳細は、10月28日発売のGRINDに掲載されるので、そちらを楽しみにお待ちいただきたいが、WEBでは先行して、動画を公開。日本の原風景を求めて訪れた、新潟県佐渡市を舞台に、『PowerShot V1』で撮影したストーリーの裏側を紐解く。基本的にファッションシーンにおいて、頻繁には使用されないコンパクトデジタルカメラだが、今回はその『PowerShot V1』のみを用いて撮影を実施している。「言い方は難しいけど、いくらカメラ自体のクオリティがあっても、これ1台で雑誌の撮影をしようっていう人ってあんまりいないと思うんですよね。でもだからこそ面白そうだなとまず思いましたね。実際にあとはやっぱりポケットに入れられるサイズ感で、ロケハンから使ってましたけど、その時にこんなに風景写真とかをたくさん撮ったのは、はじめてかもしれません。結局このカメラならいつでも撮れるし、やっぱり撮れるなら撮っておこうみたいな気分になりますね」。実際に街並みや風景を捉えた写真は本誌でも多く掲載されているのだが、シンプルな持ち運びやすさという点が、日常の何気ない瞬間を捉える絶好の理由となる。手軽さゆえの機動力を確保しつつ、同時に西川が意識していたのは、普段の撮影とのギャップを少なくすることだった。「やっぱり写真のノリが変わらないようにしたかったというか、そこはすごく意識しました。普段スナップをあまり撮らないので、今回のカメラがコンパクトデジタルカメラだからといって、スナップぽくなりすぎないようにとか、そういう点は意識してました」。実際に撮影している動画を見ても、『PowerShot V1』を用いて、しっかりとクオリティを示せるという事実に疑いの余地はないだろう。また幅広いシーンに対応できる機能性もこのカメラの魅力だ。「映像を撮る時も、シームレスに自分の好きな設定をカスタムできたので、それを使用しましたが、便利でしたね。普段は比較的限られた状況で、カメラもある程度セットアップされた状態で撮影することが多いんです。CMの現場などでは、アシスタントが複数人いて、細かい設定を任せることもあるので。そういうものを今回は自分で完結させてやったので、非常に新鮮で楽しめました。実際に撮影できるものも、とてもオールマイティで幅がある印象でした。それでいてとても器用にいろいろ撮れるけれど、光学ズームの幅などはしっかりと、画質を担保できる範囲で収められていて、そういう点に手軽ではあるけれど、スマホなどにはないカメラらしさを感じましたし、メーカーとしてのこだわりも見えたのがよかったです。やっぱり撮影しながら自分も動けるっていうのはすごくいいと思うんです。動かなかったらいいものが撮れなくなってしまう気もしますし」。しっかりと広いレンジかつ最新の機能を搭載しつつ、ほどよくアナログな感覚を呼び起こすような、遊び心を刺激する。「『PowerShot V1』を使ってみると、もっとカメラに興味をもつようになるだろうなと思いました。レンズを交換して、逆に単焦点レンズ使ってみようとか、カメラとか写真への入口にもなると思いますし、これ1台でも完結できますし。基本は備わっているので、そこからさらに自分の撮影したいものとかに沿って、広げていけますよね」。“これひとつ。これでいい。”というキャッチコピーが与えられた『PowerShot V1』。もちろん1台で完結できる機能やクオリティは示しつつも、そこからさらに興味が広がっていくような可能性も存分に秘めている。そんな『PowerShot V1』で撮影した今回のストーリーから、ファッションについてはもちろん、そしてその撮影に用いられたカメラについても、ぜひ掘り下げてほしい。